野村克也氏から見るイチロー選手
こんばんは。takaです。今日はふと読みたい漫画が思い浮かんで本屋に行ったのですが、売っていないので取り寄せてもらうことにしました。最短で月曜日に届くので二日待てば良いのですが、待っている時の時間の流れは遅く感じます。
今回は、野村克也氏の著書である、「野村のイチロー論」についての感想です。
本の内容
プロ野球で、選手としては王貞治氏に次ぐ657本塁打を記録し、南海では選手兼任監督を経験し、その後ヤクルト、阪神、楽天と監督を務めた野村克也氏が、オリックス時代は7年連続首位打者、シーズン210安打を記録し、日本人野手の中では初めてメジャーリーグに挑戦。メジャーリーグに移籍した後も初年で首位打者、盗塁王、新人王を獲得。2004年にはシーズン262安打という金字塔を打ち立てたスーパースター、イチロー選手について、試合のプレーぶりやこれまでのインタビューで言った言葉についてどう解釈、評価するか等も通して、語っていきます。
能力は高く評価していた
ノムさんがヤクルトの監督をしていた頃にイチロー選手はプロに入ったのですが、イチロー選手を見て、ノムさんは高く評価していました。
常に体のケアを怠らず、一切の妥協も無い練習量をこなすなど、野球に対する取り組みに対しても、申し分無い。メジャーリーグに移籍する際も、あの肩と足があれば十分に通用すると評していたし、イチロー選手がメジャーリーグに移籍し、高いレベルの打撃、守備、走塁を試合で披露してメジャーに野球の原点を思い出させてくれたり、将来メジャーに行きたいという選手が増えたこと、イチロー選手に憧れる子供達が出てくる等、野球界に大きな影響を与えた人物として能力面については高く評価していました。
自分がヒットを打つことしか考えていない
しかし、ノムさんは、イチロー選手を見ていて、「自分がヒットを打つことしか考えていないのではないか」と評しています。
イチロー選手は1番を打つことが多かったのですが、1番バッターは出塁することだけでなく、後続の打者に相手投手の情報を与えるという役割を持っているので、粘って相手の投げる球数を増やさなければならない。それにも関わらず、イチロー選手は初球から打ちに行くことが非常に大きく、試合状況等はどうでも良いと思っているように見えたそうです。他にも、明らかに見逃せばボールの球でも振っていたことに対しても同じことを思ったそうです。
強打者の判断基準と言うと打率、本塁打数、打点がありますが、その他に、出塁率、四死球の多さがあります。王貞治氏と落合博満氏も出塁率が非常に高い。なぜなら、四死球の数が多いからです。それに対して、イチロー選手は、メジャーに行った最初の年での四球数は30しかありません。
2009年のWBC
そんな中、2009年に行われたWBCを見て、ノムさんはイチロー選手に対して、勝つことを優先しているように見えたと語っています。
この大会では驚くくらい大不振で、自分を貶す発言もしていましたけど、最終的に韓国との決勝戦で決勝点となるタイムリーヒットを打ち、最後の最後でチームに貢献しました。これもこれまでとは違い、自分のためにヒットを打つのではなく、今大会でチームメイトに自分の失敗をカバーしてもらった経験から、チームのために打ちたいと思っていた。だから打てたのではないか?
ヤンキースに移籍した後も自分の役割を黙々とこなしている点から、良い意味で「変わった」と評していました。
全体的な感想
イチロー選手は、私が野球に興味を持ち始めた頃大活躍していていました。打撃だけでなく、足も速くて内野安打も多く、守備も「レーザービーム」と呼ばれるほどの矢のような送球をするので、自分にとっては憧れでした。なので自分にとって野球界のスーパースターと言えば迷うことなくイチロー選手の名前を出します(他に松井秀喜選手)。父は足で安打を稼ぐイチロー選手のことをセコイと言っていましたが、足が速くなりたいと思っていた私にとっては内野安打もとてもすごいと思っていたのでもっと憧れました。
なので、私はイチロー選手は非の打ち所がない選手だと思っていたのですが、ノムさんは、そんなイチロー選手に対して問題点を見つけ、指摘していたのでノムさんの眼力もまたすごいと思いました。レベルの高い野球論でした。
あとは、この本を読んでいる時ずっとイチロー選手と松井選手はどっちがすごいかなと思っていました。同時期に活躍していた選手なので。
個人記録ならイチロー選手なのですが、松井選手は日本時代から10.8決戦という勝った方が優勝という試合に出場していたこと。日本シリーズにも4回出場し、2000年にはMVPに選ばれていて、ヤンキースに移籍した後も個人成績は日本時代に比べて下がりましたけど、ワールドシリーズに6回出場し、2009年には日本人選手初となるMVPを獲得するなど、大舞台には滅法強い選手でした。また、ヤンキースのファンやチームメイト、首脳陣からの信頼も勝ち取ったことも考えると、悩みます。
言えることは、どちらもすごくて、自分の憧れの野球選手だということですね。
今回のお話は以上です。もしよろしければ他の記事もご閲覧お願い致します。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました!!