大人のあやとり―ひも1本で脳力活性!家族みんなで遊べる! |大人にも期待出来るあやとりの効果
あやとりは指先を使うため、手先が器用になったり、やっていくうちに色々な技を記憶するため脳が活性化し、知育効果が期待出来ると言われています。
しかし、大人もあやとりをマスターすることによって同様の効果があると言われています。そんな大人向けのあやとり本としてあるのがこの『大人のあやとり―ひも1本で脳力活性!家族みんなで遊べる! 』
今回はこちらの感想を書いていきます。
『大人のあやとり―ひも1本で脳力活性!家族みんなで遊べる! 』の魅力
【1】あやとりは脳を鍛えることが出来る
人間の進化は、手や指を動かすことで起こったものと言われています。人間の脳内でも、手先の動きに関する領域が、広いスペースを占めていて、大脳皮質の広い面積が活動することが研究で明らかになり、指先は「第二の脳」という見方が出てきました。
あやとりで技を作るためには指を使ってひもを取り合ったりする必要があります。そのため、あやとりは脳を活性化することが出来るのです。
他に脳に良いと言われているピアノも指を動かすので納得出来ると思います。
【2】技を覚えた時の気持ち良さが中毒性を生み出す
あやとりをしていて気持ち良い瞬間は、何といっても技を取得出来た時。
私は小学1年位の頃にあやとりに触れました。最初は「ほうき」がなかなか出来ず、本を読んでも理解出来なくて、何度も「もういい」と途中で投げ出したのですが、あやとりのことが頭から離れず、数秒後にまたあやとりを手に取ってまたやっていました。
そしてようやく出来るようになった時は嬉しくて、その勢いで他のページに載っているものにも取り組むようになりました。
すると、本の内容を理解出来るようになったのか、最初の頃より技を取得出来るまでにかかる時間が減りました。
本を読みながら完成させた技も、何度も繰り返して素早く完成させることが出来るようになりました。
【3】初心者向けから上級者向けまでの技が紹介されている
この本には、初心者から上級者向けの技が紹介されています。
初心者の方には初心者向けの技から習得を目指し、すでにあやとりに慣れている人はいきなり上級者向けの技を取得を目指す等、使い方が自由です。
自分の知らない技も紹介されていたので、出来る技の種類が増え、よりあやとりが楽しくなりました。
【感想】あやとりは最高の暇つぶし
あやとりは簡単・もしくは慣れた技なら1分かからず作ることが出来ますので暇つぶしに適しています。
覚えた技の復習にもなりますし、注目を浴びるかもしれません。
あやとりは子供の遊びと言われがちですが、大人の遊びとしても全然アリです。
手が空いた時はスマートフォンではなくあやとりをいじってみてはいかがでしょうか?
ご購入はこちら☟
【小説】クローバーナイト|家族の幸せを守るために‥‥‥(感想)
結婚をして子供を産むと、仕事中に子供のお世話を頼める保育園のこととか、同じ保育園に通っている子供やその親との付き合いが出てきます。
そんな様子を描いているのが辻村深月さんの『クローバーナイト』。
以下では『クローバーナイト』の見所をお話しします。多少のネタバレはご了承下さい。
クローバーナイトのここがすごい!!
【1】子供を取り巻く関係が詳しく描かれている
この作品の魅力は子供がまだ小さい時期に絡むお話である保活・誕生会・受験・子育てといったリアルなお話が具体的に描いています。
保活というのは保育園に入れる可能性を上げるための活動のことで、親が仕事をしているか否かといった家庭環境で変わります。確実に入れるための手段として離婚という言葉も出てきています。
受験では、色々なことを吸収しやすい時期であるうちに習い事をさせたり、塾に通わせたり、様々な人脈を作るとか。
よその子供の誕生会では自分の子供がもらったプレゼントに釣り合ったものをあげなければいけない、他の人とダブってはいけないという暗黙の了解とか、共感することばかりでした。
【2】子育ては共同でやらなければならないことだと認識出来る
この作品の視点はメインに出てくる鶴峯家の父・裕の視点で進んでいきます。裕は妻の志保・長女の莉枝未・長男の琉大の4人暮らしで、妻が社長で忙しいこともあるためか、仕事もしつつ、積極的に育児に携わる。いわゆるイケダンです。
そんな裕は男子だからこその視点で各家庭の問題を見抜き、家族の問題を解決に導いていきます。
クローバーの三枚の葉は信仰・希望・愛を表し、四つ葉になると幸せも含まれます。ナイトは騎士。自分の家族だけでなく、よその家族の幸せも守る。
この作品のタイトルであるクローバーナイトはまさに裕のことを指しています。
【感想】子育ては大人の試練
全体を通じて、子供にとって勉強が試練なら、大人の試練は子育てなのだと思いました。
そして、子供絡みの人付き合い、夫婦の関係等の大変さを見せつけられました。こんなに大変だと心の余裕が無くなって子供に当たってしまうことも仕方が無いのだろうかと思いました。
しかし、子供に当たるのは間違った行為。子供が小さい時期が大変なのは当然ですし、生まれて来た子供に罪は無い。何よりストレスをぶつけられる子供が可哀想で、しかも子供に当たるのは自分を否定しているようにも思えます。「あなたは子供の頃手がかからなかったのか?」と問われたらどう返すのでしょうか?
それに、保活にしても受験にしても、子供のためじゃなくて自分のためにやっているんじゃないかって感じる部分も多かったです。
今の時代は夫婦共働きが当たり前で、その仕事が子育ての障害になることもある。家族を養うためとはいえ、それだけでは幸せにはなれない。疲れていても出来るだけ多く子供とコミュニケーションを取らないといけない。それは昔も同じだったはず。昔だって本当は父ともっと関わりたかったと思っていたのではないでしょうか?その時代の生まれじゃないから想像でしかないですが。
子供のことで苦しい時は夫婦だけでなく、近所の友人に助けてもらえることもあるかもしれない。そういうつながりがあるとありがたいのかもしれません。助け合いですね。
子育て中の人に読んでほしい作品です。
ちなみに鶴峯家の家庭が幸せそうだったので、理想の家族として挙げて欲しいと思っています。
ご購入はこちら☟
【漫画】この世はガマンが多すぎる!|分かっているんだけれど・・・(1巻感想)
時代が進んでいくにつれて便利で豊かな世の中になり、娯楽も増えました。
しかし、娯楽はお金がかかるし、娯楽が増えても所得は増えない、そして便利な生活は生活習慣病のリスクが高まる原因にもなっている。そこで我慢しなければならないことが多くなっています。
そんな我慢をしなければいけない様子を描いた作品が『この世はガマンが多すぎる!』
主人公の新房詩乃はお酒大好き。食生活も偏りがちで、課金も大好き。我慢しなきゃと思っていても・・・我慢出来ない!!
以下では、『この世はガマンが多すぎる!』の見所を紹介します。
多少のネタバレはご了承下さい。
この世はガマンが多すぎる!が共感出来る理由
読者に心当たりがありまくりな我慢が描写されている
本作品の作品の一番の見所は主人公のアラサーOL・新房詩乃が健康のため、お金のために数々の誘惑と闘うシーンの数々。
彼女は医者から酒量制限を勧められてお酒も思ったように飲むわけにもいかず、金銭的に余裕がある訳でもないのに推しキャラのために課金してしまう自堕落で意思が弱いキャラです。
その性格のため、我慢しなければならない日常を過ごしています。
・お酒を我慢
・嫌な上司に絡まれても我慢
・眠気を我慢
・食生活を我慢
お酒が好きだったり、アプリで課金している人等なら心当たりのある行動なので、自然と彼女に共感してしまいます。
結局、我慢できずに堕ちてしまう姿は特に共感。
【感想】何事も程よく
この作品を読んだ感想は、「何事も程よくが一番」です。
好きだからといって制限かけずに好きなだけお酒を飲んだら当然どこかでしわ寄せが来て我慢しなければいけなくなるか最悪の場合、止めなければいけなくなる。
何かお酒は生涯飲める量があらかじめ決まっているんじゃないかとも感じます。生活習慣病にかかるのは制限を超えた証拠だったり。
だからといって健康のためにと健康を意識しすぎる生活はストレスが溜まってしまう。だから我慢しない時間。例えばラーメンが好きなら食べる日を決めておいて食べる日は思いっきり食べ、それ以外は栄養を考えた食生活をするといったメリハリをつけておけば、我慢する機会は減るんじゃないかと思います。
好きなことをずっと楽しみたいなら、やり過ぎない方が良いでしょう。
特に若い人は共感しやすいと思うのでぜひ読んでほしい作品です。
ご購入はこちら☟
【小説】わたし、定時で帰ります。|自分の生き方を守るための戦い
人は大人になったら生計を立てるためにどこかの会社に就職し、働く。
今は就職しないで生計を立てる手段もあるにはあるけど、基本的にはそう。
しかし、働き方は会社によって違ってくる。長時間残業が当たり前の職場だったり、みんなが残業しているから帰れない雰囲気で仕方なく残業したり、そんな中で何があっても定時で帰ることを信条としている会社員を描いた作品が『わたし、定時で帰ります。』
定時で仕事を切り上げて居酒屋でお酒を飲み、店長や常連との会話を楽しむ。それを生きがいにしている主人公・東山由衣の姿を見ていると、自分も仕事をしながらも譲れない生き方を持ちたい気持ちが強くなっていきます。
以下では『わたし、定時で帰ります。』の見所をピックアップ。
多少のネタバレがありますのでご了承下さい。
わたし、定時で帰ります。の見所
【1】年配の人から若い人達のあるあるが描かれている
本作品の一番の見所は、年配の人から若い人まで、読んでみると「こんなことあったな~」と思うことが出来る所です。
私は平成生まれなので見たこと無いですが、バブル期には「あなたは24時間働けますか」というフレーズがあり、勤労礼賛の風潮がありました。
だからか、作中に出てくるの年配の人達は長時間残業して身を削って働くことが当たり前で、定時に帰る由衣のことを快く思っていない描写があります。
それに対して出てくる20代の若い人は「残業しないで早く帰りたい」「年配の考え方は古い」と思っています。
これは現実でもよく見かける光景。私は仕事を生きがいにしたくはないのに上司に自分を追い込むまで働けとか言われていましたし、うんざりでした。
そのため、この作品は色々な年代の人が読んでも共感出来ると思います。
【2】定時で帰ることは称賛されるもの
定時とは、その時間からその時間までは絶対に働いていなければいけない時間。それを過ぎれば契約外になるので後はどうしようが本来は自由。
残業してしまうとその分残業代を支払う義務が生じるため人件費がかさんでしまい、会社にとっても余計な出費になってしまうし、オフィスの電気代、夏や冬なら冷房やクーラーを稼働させるため光熱費も高くなってしまいます。
定時で帰るということは自分でスケジュールの調整が出来ている人、すなわち考えて動くことが出来る人なので本来は残業する人より評価されなければいけないのです。
今は法律も厳しくなっていることや、効率が求められているので残業はむしろ自己管理が出来ていないという烙印を押されてしまいます。
【感想】働き方は他人ではなく自分が決めるもの。
この作品は、由衣の同僚が由衣の働き方について文句を言うことが多かったのでその部分に目が行きがちでした。それで思ったこと。それは自分の働き方を他人に強要するのは絶対にやってはいけないことです。
作中では由衣の働き方を非難するキャラが多いですが、読んでいて気分が悪くなりました。
由衣が務めている会社の社長は、『会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社がある』と言っています。
会社は自分の人生を充実させるために利用するもの。もちろん仕事をサボって良いという訳ではなく、どういう生活をしたいか?それを軸に働き方を決める。
そして辛いのならいつでも辞めて良い。
成果を出して出世したり、それを手土産により良い会社に転職するために働くのも良し、仕事はそこそこに、プライベートを充実させるために働くのも良し。
昔は娯楽が少なく、転職も難しかった。平日は仕事があるために職場と家の往復ばかり。それ故に仕事中心の生き方、つながりに自然となってしまった。
しかし今は娯楽も増え、転職率も高くなっている。そういう背景が飲み会に行かない人を多くしていった。案外、みんな内心どこかで思っていたことを素直に表現するようになっただけなのかも。
1週間の中で会社にいる時間が一番長いけど、会社の仕事、人間関係が全てじゃない。プライベートで知り合った人の方が大切なつながりだし、楽しい。プライベートを充実に出来なければ仕事にも支障をきたす。休むのも仕事です。
働き方について悩んでいる人にお勧めの一冊です。
ご購入はこちら☟