【書評】青の数学
どうも。takaです。今回は玉城夕紀氏の「青の数学(新潮文庫)」の感想を書いていきたいと思います。
ストーリー
数学が得意な主人公の栢山はある日、数学オリンピックを制した京香凜と出会い、「数学って、何?」と問われます。
ライバルと数学の問題を競いながら解いていく中、その問いに対する答えを探していく物語です。
数学を学校で学ぶ意味
学校の授業を受けていて、「これが何の役に立つのか?」と疑問に思う代表例が数学だと思います。
国語は言葉や相手の心情を学ぶ上で役に立ちますし、社会も自分達が今いる世界の歴史を振り返ることで今の自分の立ち位置を知ることが出来るので大分ハッキリと役に立っていると思います。
それに対して数学は、XやYの入った式を使った問題を解きますが、卒業後に使うことはほぼありません。
そこで思ったのが、数学を学ぶことは「数学そのものではなく、答えにたどり着くまでの過程を学ぶこと」なのだと思います。
答えを導くには根拠となるものを見つける必要があります。これは仕事でも同じで、例えば商談なら相手が納得するように筋道を立てて説明しなければ相手を納得させることは出来ません。
つまり、数学を学ぶことは、論理力を学び、鍛えることにあるのだと思うのです。
才能の有無
やりたいことがあってそれに取り組んでも才能が無いと知って諦めてしまう人もいます。
例えば、大企業に入ったのに辞めた人を見れば「勿体無い」って大体の人が言うと思います。
それはなぜか?自分が目指したのに入れなかったのに、それをあっさりと捨ててしまう行為に腹が立つからです。だから「辞めるんだったらそのイスくれ!!」と心の中で思っています。
それに対して才能のある人は、他人の評価、意味のある無しという視点ではなく、自分がどうしたいかに重きを置いているように思いました。
この作品を通じて才能のある者と無い者の考え方の違いというものを感じました。
2巻まであります。