現在のコロナによるマスクショックを体現している話
どうも。takaです。2020年に入って世界各地で蔓延しているコロナウイルス。
これによってどこに行ってもマスクが売り切れで手に入らない事態が発生し、さらには禁止されましたが、高値で転売する人も出ました。
この様子、どこかで見覚えがあり、記憶を辿ると、小学生の頃読んでいたこちらの漫画に描かれていました。
星のカービィ: デデデでプププなものがたり (20) (てんとう虫コミックス―てんとう虫コロコロコミックス)
1994年から2006年の秋辺りまでコロコロコミックで連載されていた「星のカービィ:デデデでプププなものがたり」の20巻に収録されている「消しゴムショック到来!?」(P86)です。
ストーリー
ある日、カービィはマジックペンでカインの体にしてしまった落書きを消すために消しゴムを探していました。
しかし、どこの店に行っても消しゴムは売り切れ。カービィはきっと誰かが買い占めているに違いないと考えますが、周りの人々はブランド品でもなく、それほど高くない値段で売られている消しゴムが買い占められているなんて到底思えず、深刻に捉えていませんでした。
しかし……
出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)
出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)
場所が変わり、デデデ大王の城では大量の消しゴムが並んでいました。
デデデ大王は、財テクの達人、チックに言われた通り、プププランド中の店から消しゴムを買い占めていたのです。
現在消しゴムの原料が不足しており、その上プププランドで唯一の消しゴム作りの職人が大リーグに夢中で仕事が手につかない状態。
出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)
そんな状況なので消しゴムが不足するのは時間の問題。
そこでチックは消しゴムを買い占めて欲しい人に高く売ることを考えました。
消しゴムバブル到来
何日か経っても消しゴムは売り切れのままで、消しゴムが手に入らなくなったことで消しゴムのありがたみが分かったと嘆く人達。
そんな中、デデデ大王が新品の消しゴムを持って現れます。
出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)
すると、多くの人達が大王の元に殺到し、1個の消しゴムを当時高価だったCDラジカセと交換してほしいと頼んでくる人もいます。
他にも、ジャリとゴムが混ざっていたり、中身があんこになっているといった偽物が横行することによって本物の消しゴムの価値はますます高まっていきます。
しかも、手に入っても人々は本来書いた字を消すために使うものである消しゴムを、盗まれないようガラスケースの中に保管したり、宝石代わりとして使ったり、自分の家を売ってでも消しゴムを欲しがる人も。
出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)
消しゴムバブル終息
しかし、徹夜して並んで買った消しゴムをひったくられたり、中毒に陥る人も現れ、暗い影も。
消しゴムに振り回されて嫌気が差してきた住人。そんな中、カービィがデデデ大王から進呈された新品の消しゴムを惜しげもなく使っている光景を目の当たりにして、他の人達も消しゴムを本来の道具として使い始め、次第に品不足も解消。消しゴムの価値も元通りになり、消しゴムバブルは一気に終息しました。
経済の仕組みが分かる
デデデ大王は欲を出して最終的に大量の消しゴムの在庫を抱えて損をしましたが、例えば儲けようと思って株を始めるにしても、売り時がいつなのかというのは不透明なので、売るタイミングがいつなのかを見分ける力が必要になってきます。
この作品は、「供給が不足すると需要が高まる」、「儲けるには引き際が重要」という経済の仕組みを、この作品では子供にも分かりやすく描かれています。
この話みたいに、マスクの供給も早く元に戻ってほしいですね。