【書評】ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家
どうも。takaです。今回はこちら、「ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家 (富士見ファンタジア文庫)」の感想です。
ストーリー
自分の作品がアニメ化したりした結果、年収2500万円の収入を得ることになったプロのライトノベル作家が税金対策としてライトノベルに詳しくない幼馴染の女性をアシスタントとして雇った所から始まります。
彼女はライトノベルには疎いみたいですが、生活面で色々サポートします。読んでみるとこれはまるで夫婦関係っぽいような・・。
それは見てからのお話です。
作家の税金事情
作家も売れるとどうしても考えなければならない税金問題。売れれば売れるほど持っていかれるのでなるべく最小限に食い留めたいと誰もが思います。小説家は自営業なので勝手に会社がやってくれる訳でもない。
法人化すると決められた金額を毎年払えば良いので安定して売れる作家にとっては良いですけどそうでない作家にとっては厳しい。
この税金が自由業というのをやりづらくさせると感じます。
シビアな作家の環境
この作品には、ライトノベルの初動がどれくらいにならないとすぐに打ち切られるという厳しい業界事情・売れる作品を書くか自分が書きたい作品を書くかの意見の食い違い・アニメ化するに伴う原作の方向性・売れる作品を書くという思った以上にシビアな言葉が出てきます。
作中でも売れる作品を書くべきという主人公、書きたい作品を書く作家の言い合いも描かれています。
ライトノベルだけでなく、文学小説を書く人もこうなのかなと思わせる作家の生活習慣、こだわりが書いてあってリアリティを感じるなと思い、参考になりました。
そして執筆作業に勤しむ主人公の苦悩も書かれています。小説を書くというのは簡単ではなく、根気も必要だと感じるシーンです。
感想
この作品を読んで、自由業というのは自分で決める裁量が多いので全然気楽じゃない。むしろ規則に縛られるけれども守れば安泰で、保険等の手続きも会社がやってくれるサラリーマンの方がよっぽど楽だと思いました。
作家の生活を覗いてみたいという人にお勧めです。