【書評】クレーンゲームはやめられない! それは欲しいものにかける執着心
ゲームセンターを覗くと、クレーンゲームに目が入ってしまう。なぜなら、クレーンゲームの景品がフィギュアだったり、ゲームソフトだったりと、お店で買えば2000~5000円位するものがある。そこで、100円入れてゲット出来る可能性があるなら、普通にお店で買うより安い値段で手に入る。そうすれば儲けもの。子供の頃は本気でそう思っていた。
しかし、すぐにそれは甘い考えだと気付かされた。アームを掴んでもすぐ落ちて全然取れない。そしてあっという間に500円使い果たし、悔しいあまりにさらにお金を投入して再挑戦。繰り返した結果、取れたけどかなりお金を消費し、これなら普通に買った方が良かったと思う程だった。
推しグッズゲットのために、クレーンゲームでリアルマネーを使いまくる女子高校生の日常が楽しめるのが、『クレーンゲームはやめられない!』
今回はこちらの作品について書いていきます。
クレーンゲームはやめられない!の魅力
【1】クレーンゲームの怖さが描写されている
本作品の大きな見所はなんといっても主人公である女子高生・星峰理宇が推しのためにクレーンゲームとの終わりなき戦いを繰り広げるシーンの数々です。
彼女の愛する『アイドルはやめられない!』の登場キャラクター・イバラはプライズ限定品が複数出ており、ゲームセンターで取るしかありません。
それ故、ゲームセンターに通ってはクレーンゲームで散財・トライ&エラーを繰り返す日々を過ごしています。
- 500円を投入しては、ぬいぐるみに微々たる移動をひたすらさせる
(クレーンゲームは1回100円がデフォですが、500円入れると6回プレイできる)
(プレイ数を少しでも多くするため、基本的に投入単位は500円スタイル) - ちょっとした揺れで落ちる景品を運のみで何度もチャレンジする
(景品を持ち上げて上の位置に戻った瞬間景品が凄い勢いで落ちるのあるある) - つるさげられた景品を支えてるリング(Dリング)を落とす台に、お金を入れては苦悩する
- 気付くととんでもない額を使っているが、推しへの投資および愛だと解釈して目を逸らす
(バイトしているんだろうか?)
自分も心当たりがありまくりな行動を多数しているため、ものすごく共感しました。
クレーンゲームはギャンブルと似ている
結論から言えばクレーンゲームは本当にやめられないものなのです。
何がその気持ちを引き立てるのか、それはお金の消費です。
例えばスマホゲームで自分が欲しいキャラが出るまで課金し、ガチャを引くのも、出ないまま止めてしまったらお金をドブに捨てたのと同じで、自分のお金を使うのなら無駄になってほしくないという願望がそうさせるのだと思います。
パチンコも大負けする人は大体そんな感じです。
特に覚えているのが社会人になってからバンドリのキャラのアクリルホルダーが景品にあり、その中に好みの外見をしたキャラがいたのでそれを取ろうと挑戦したのですがなかなか取れず、1つ取るのに2000円以上費やしました。
お金がかかっているから「どうすれば上手く取れるか」を頭をフル回転させて考えました。
とはいえ、商品を手に入れた時の喜びはもうたまらないの一言で、周りを気にせずつい爆発させてしまいます。だからゲームセンターに行ったらまたやるんだろうなと思っています。