のんびり読書記録

自分がこれまで読んだ漫画、小説、ビジネス書等、マイペースにのんびりと書いていきます。

【書評】「つらいから、会社やめます」が言えないあなたへ

 どうも。takaです。今回は「性格リフォーム」心理カウンセラーである心屋仁之助氏の著書、「『つらいから、会社やめます』が言えないあなたへ」を読んだ感想を述べていきたいと思います。

本の内容

 周りの人が定時退社している中でいくら残業して働いても、周りより高く評価されず、辛い、苦しい。そんな時はどうすれば良いのか?

 答えはこれ。「頑張ることを卒業しよう」

 

 このことを根幹にしている本です。

働くことは死に物狂いでやることではない

 読んでいて、「死に物狂いで働くことはない。自分の体を考え、無理なく働いていこう」と思うようになりました。

 仕事は健康な体であってこそ出来るもの。

 平日勤務と考えると5連勤。その中でスケジュールを作って働く。いわばマラソンのように体力配分を考えてスタートの月曜日からゴールの金曜日まで乗り切るのです。

 もし残業するのであれば週後半にするのが良いかなと思います。

 ただがむしゃらに残業することが大事であると考えていたら、それは視野が狭くなっているサインであると考えた方が良いです。

他人に質問することに抵抗しなくても良い

 私は、出来ないことはいくら考えてもしょうがないのでその都度聞きに行きます。しかし、聞くと、その人も自分のタスクを抱えているので、その分その人の仕事時間を削るということになるから良くないという見方もあります。実際、言われました。

 しかし、そうは言っても、自分で解決出来ないから人に聞くのであって、自分が期限を守れなかった場合の方が周りに迷惑を掛けると思っているので、あまり気にしていません。確かに罪悪感は感じますが、もう学生時代の将来の夢みたいにじっくり考える時間は無いからなりふり構ってもいられません。

 その代わり、助けてもらった人に対しては、上辺ではなく本心で感謝する気持ちが生まれたし、その人を尊敬するようになったので、周りの人に感謝するという気持ちは学ぶことが出来ました。次に自分が出来る仕事であれば、それを手伝うということをすれば良いのです。

定時で帰ることに罪悪感を感じないようにする

 もし働いていて、体が辛くなったりしたら、無理をせず、他の人に作業をお願いするとか、早く帰ることをした方が良いです。

 もし注意されたとしても、働き過ぎて体を壊すよりはマシです。

 自分のキャパ以上の仕事量の場合は上司に相談して期限を遅く調整してもらう等してもらいましょう。

 昔に比べて労働基準も厳しくなっているため、もし聞いてもらえず残業を強要されたとしたら気にせず帰ればいいのです。間違っても無理なのに「やります」と言ってはいけません。

 私は以前勤めていた会社で若いんだから残業しても平気だろと言われたことがありましたが、残業すると残業代を支払わなければならないので会社側からしても基本的に困ることなのです。

 出来ないのに「やります」なんて言っても結局出来ずに他の人にもその作業を振ることになる等周りに迷惑が掛かるだけで、マイナスでしかない。

 頑張り過ぎずにペースを考えて働きましょう。

 

 働き過ぎて疲れた時にお勧めです。

【書評】ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家

 どうも。takaです。今回はこちら、「ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家 (富士見ファンタジア文庫)」の感想です。

 

ストーリー

 自分の作品がアニメ化したりした結果、年収2500万円の収入を得ることになったプロのライトノベル作家が税金対策としてライトノベルに詳しくない幼馴染の女性をアシスタントとして雇った所から始まります。

 彼女はライトノベルには疎いみたいですが、生活面で色々サポートします。読んでみるとこれはまるで夫婦関係っぽいような・・。

 それは見てからのお話です。

作家の税金事情

 作家も売れるとどうしても考えなければならない税金問題。売れれば売れるほど持っていかれるのでなるべく最小限に食い留めたいと誰もが思います。小説家は自営業なので勝手に会社がやってくれる訳でもない。

 法人化すると決められた金額を毎年払えば良いので安定して売れる作家にとっては良いですけどそうでない作家にとっては厳しい。

 この税金が自由業というのをやりづらくさせると感じます。

シビアな作家の環境

 この作品には、ライトノベルの初動がどれくらいにならないとすぐに打ち切られるという厳しい業界事情・売れる作品を書くか自分が書きたい作品を書くかの意見の食い違い・アニメ化するに伴う原作の方向性・売れる作品を書くという思った以上にシビアな言葉が出てきます。

 作中でも売れる作品を書くべきという主人公、書きたい作品を書く作家の言い合いも描かれています。

 ライトノベルだけでなく、文学小説を書く人もこうなのかなと思わせる作家の生活習慣、こだわりが書いてあってリアリティを感じるなと思い、参考になりました。

 そして執筆作業に勤しむ主人公の苦悩も書かれています。小説を書くというのは簡単ではなく、根気も必要だと感じるシーンです。

感想

 この作品を読んで、自由業というのは自分で決める裁量が多いので全然気楽じゃない。むしろ規則に縛られるけれども守れば安泰で、保険等の手続きも会社がやってくれるサラリーマンの方がよっぽど楽だと思いました。

 作家の生活を覗いてみたいという人にお勧めです。

 

【書評】発達障害「グレーゾーン」

 どうも。takaです。今回はこちら、精神科医岡田尊司氏の著書、発達障害「グレーゾーン」の感想です。

 

本の内容

 発達障害という言葉の認知度が高くなり、症状を調べると自分はそうかもしれないと思って医療機関を訪れる人が増えている中で、兆候はあっても発達障害であると診断がおりないグレーゾーン。

 グレーゾーンは障害未満でありながら障害を抱えた人よりも仕事において深刻な困難に陥りやすい。

 本書ではそんなグレーゾーンな人達に対して豊富な臨床経験を持つ著者が生きづらさの正体と対策について書かれています。

 

なぜグレーゾーンは生きづらいのか

 グレーゾーンの人達が生きづらい理由として、周りが正しい意味を理解していないという部分があります。

 例えば「コミュ障(コミュニケーション障害)」は、本来言語的・非言語的コミュニケーションに障害がある状態を指す用語で、重松清氏の作品「青い鳥」に出てくる村内先生のような吃音等も含まれます。

 しかし、社会ではこのコミュ障を「コミュニケーションや人付き合いが苦手な人」を指して言っています。

 だから普通に人と交流出来たり出来ても言葉遣いが適切でなかったり、微妙なニュアンスが伝わらない場合などは障害と認知されず、グレーゾーンになってしまいます。

 私自身もそういった傾向があり、社会人になって働くようになってからコミュニケーションを取らざるを得ない状況になり、周りにとって当たり前だという行動等が理解出来ずに怒られることが多くて生きづらさを感じることがありました(今もですが)。そのことを相談したら発達障害が原因の1つなのではないかと言われました。

能力の偏り

 発達障害と言われている人は出来ることと出来ないことの差が大きいです。

 その部分で一番苦労することになるのは会社でやる仕事になります。

 例えばAさんはPCに強く書類作成等は手早く出来る。それに対してコミュニケーション能力は皆無で度々相手を不快にさせてしまう。そういったことが珍しくありません。

 私は職場ではPCに向かって黙々と作業するタイプで、覚えたことは手早く出来るというのをよく長所として言われますが、話すことに関しては全くダメで自分の伝えたいことが上手く伝わらない・場に沿った行動が出来ない・相手の意図が読めないという部分が短所として挙げられます。

 しかも、会社は出来る部分より出来ない部分を見る傾向にあり、そこからどこか飛び抜けた部分がある人よりも何でもそつなくこなせる人を求めていることが分かります。

 

 発達障害の人達が仕事で苦労する理由としては、まさしく平均を求める風潮なのではないかと思います。

 

それでも上手く生きるには

 発達障害の人達は周りが当たり前に出来ることが出来ない。とマイナスの意味で捉えられがちですが、他の人には出来ないことが出来るといった部分も潜んでいます。

 能力は生まれつきの要素もあります。だからいくら努力しても達成できないものは達成出来ない。

 だからないものねだりをせず会話が苦手というのを短所であると自覚したのであれば、「職場では仕事の話しかしない。聞きたいことがあれば紙に書く」、「挨拶だけはしっかりする」と会話する機会を極力減らす工夫をする。

 自分が持っている部分を認識し、それ準じて行動することがグレーゾーンの人達にとっては生命線なのだと思います。

 

 生きづらさを抱えている方はぜひ読んでほしい一冊です。

【書評】ラノベ部

 どうも。takaです。今回の記事では、MF文庫の「ラノベ部」について話していきます。

ストーリー

 軽小説部、通称「ラノベ部」に偶然ながらも入部することになった女子高生、物部文香が、個性的な部員と関わっていく中で本に触れていくという話です。

本に興味を持ち始めた頃を思い出す

 文香は国語が苦手で読書習慣が無かったのですが、入部してからライトノベルを読み始め、そこから本を読むことの楽しさに目覚めて本を読むことが好きになっていきます。

 そして自ら本屋に行って本を買いに行くシーンがあるのですが、社会人になる前の自分を思い出します。昔はそれほどお金を持っていなかったので、どれを買おうか、今よりかなり悩みました。

読書の本質は娯楽

 大人になると、知らなければいけないことが色々増えたり、一流のビジネスマンにあやかって本を読まなければいけないといったことを考える人はいると思います。

 しかし、そういう気持ちになってビジネス書や自己啓発本を読んで知識を学んだところで時間の無駄でしかなく、本に書いてある内容を実行して初めて意味のあるものになります。しかも一流の真似なんていきなり出来る訳がありません。

 

  結論、本を読むことはゲーム等の他の趣味と同じように好きかそうでないかで決めることだと思います。他にも節約やっているけどもっといい節約方法が知りたい等、今やっていることをより深く掘り下げていきたい時にもいいでしょう。

 もし本を読んで大幅にレベルアップ出来ると思っているのであれば、それは全くの勘違いですのでその考えは捨てましょう。

 

 この本は、読書を習慣にしたいと考えている人、義務感に感じている人が読むと良いと思います。大分軽い気持ちになりますよ。